樸堂コトノハ

− 等身大の佛教 −

残酷な声

台風一過のようにお盆の行事が終わり、ほっと一息ついたこの時期、よくうたた寝してしまいがちです。

うたた寝している時に見た夢のことなどあまり覚えていないのですが、今日は何とも酷い夢を見てしまいました。

若い頃は人生の目標が定まらずエネルギーのやり場に困っていましたが、歳を重ねてようやく自分の目標が定まり歯車が噛み合ったと思ったら、今度は肝心の駆動力となるべき馬力がなくなってしまっている。

これでは一生の中で何もすることができないじゃないかと夢の中で悶々としていると、「お前の人生もこれで終わりだな」という冷酷な声が聞こえてきて、この世に生まれながら何も出来ずに死んでしまうのかとすっかり意気消沈してしまうような、ひどく後味の悪い夢なのでした。

確かに若い頃からすれば馬力がなくなって思うように体も動かないし、気力の衰えも否定できないけれど、歯車がやっと噛み合ったのに前に進むことが出来なくなるなんて、こんなに残酷なことはありません。

夢から覚めて数時間が経ち、ひどくショックを受けた状態からは立ち直りましたが、あの残酷な声の通りにならぬようエネルギーを充電しなければいけないなと、心底思いました。

残酷な声