樸堂コトノハ

− 等身大の佛教 −

誇りを持って苦しむ

やはり地球温暖化のせいなのか、今年の夏は去年の夏よりさらに暑く感じました。

暑さの中、体じゅう、頭の中まで上気してボーっとするような状態で、しなければならないことがたくさんあるのに体が動かないのは自分の怠け心のせいだと、自分自身を責めながら、例年のように苦しんでいました。

そんな中で、五十河の田園風景の中を、法衣姿で汗をかきながら歩いている時、ふと私は考えました。

これはただ単に自身の怠け心のせいで苦しんでいるのだろうか…と。考えてみれば、しなければならないと思い込んでいるものを、せずに済ませてしまえばいいだけのこと。それを正直に、まともにやろうとしているから苦しんでいるんじゃないだろうか。この苦しみは、真っ当に生きようとしているがゆえのものなんじゃないか…と。

それならば、誇りを持って苦しもう。自分の生き方に誇りを持って、真正面から苦しんでやろうじゃないかと…。

そう思えて、何だか肩の荷を降ろしたように私は、田園風景の中を颯爽と、胸を張って、苦しみながら歩き出しました。

誇りを持って苦しむ